{“author_signature”:[“Hint-Pot編集部”,”和漢 歩実”],”excerpt”:”ローストビーフやステーキなど、肉料理の付け合わせとしてのイメージが強いクレソン。鮮やかな緑色が料理に彩りを与えますよね。レストランなどで食べることがあっても、家庭の食卓ではあまりなじみがないかもしれません。実は、栄養面ではかなり優れていて、単なる添え物にしていてはもったいない野菜です。そんなクレソンについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。”,”contents”:[{“acf_fc_layout”:”paragraph”,”ad”:[],”title”:””,”text”:”
ローストビーフやステーキなど、肉料理の付け合わせとしてのイメージが強いクレソン。鮮やかな緑色が料理に彩りを与えますよね。レストランなどで食べることがあっても、家庭の食卓ではあまりなじみがないかもしれません。実は、栄養面ではかなり優れていて、単なる添え物にしていてはもったいない野菜です。そんなクレソンについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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クレソンとは、アブラナ科の植物です。オランダガラシやミズガラシなどの和名がありますが、フランス語由来の「クレソン」が一般的な呼び名になっています。もともとはヨーロッパで食べられていた野菜で、日本に伝わったのは明治時代の頃。当時、日本人が食べることはほとんどなく、日本に滞在する外国人向けに提供するために栽培されていたとか。
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鮮やかな緑色の見た目とさわやかな香り、ピリッとした辛味が特徴です。とくにレストランでは肉料理に添えられることが多いので、「彩り」だったり「口直し」だったり、脇役的な存在のイメージを持つ人がいるかもしれません。
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もちろん、料理にクレソンが添えられていると見た目が映えますが、単なる付け合わせとしてではなく、栄養の観点からもメリットがあります。それは、クレソンにシニグリンという辛味成分が含まれていることです。
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シニグリンは、食欲増進や胃もたれ解消、殺菌効果、脂肪の消化促進、免疫機能の向上などが期待されています。ワサビや大根の辛味成分でもあるので、日本人が刺身を食べるにワサビやつまを付け合わせるように、ヨーロッパでは肉料理にホースラディッシュ(西洋ワサビ)とクレソンを組み合わせる先人の知恵が受け継がれているのでしょう。
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クレソンの優れた栄養成分のひとつに、βカロテンが挙げられます。必要時に体内でビタミンAに変わり、目の健康や皮膚や粘膜を強くし、免疫機能を高める効果が期待できる栄養素。緑黄色野菜のなかで、含有量はブロッコリーよりも豊富です。
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また、骨の形成に欠かせないカルシウムや、骨にカルシウムを定着させるビタミンKも含みます。加えて造血のビタミンと呼ばれる葉酸、鉄などのミネラルも豊富。骨粗しょう症や貧血が気になる女性にとっては、摂取しておきたい栄養素を持つ野菜です。
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さらに近年では、解毒機能の強化や抗がん作用が期待されるグルコシノレートや、血栓の防止作用があるアリルイソチオシアネートなどの有効な機能性成分を含むことでも注目されています。このほか、現代人に不足しがちな食物繊維の含有量も多いので、肉料理の添え物だけではなく、いろいろな料理に活用してぜひ積極的に食べましょう。
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生のままサラダにしてもおいしいですが、おひたしやゴマ和えなど加熱しても良いでしょう。水溶性の栄養成分を丸ごと摂るためには、スープやみそ汁の具材もおすすめです。βカロテンの吸収率を上げるには油と一緒に食べるほうが良いので、たんぱく質を含む肉や魚、卵とソテーにしたり、刻んでチャーハンなどの具材にしたりすると、彩りが良く栄養価もアップします。
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クレソンは栽培方法で通年出回るようになりましたが、5月から6月にかけてが旬です。購入したらコップなどに水を入れて挿し、葉に袋をかけると、冷蔵庫で2日ほど保存できます。旬のうちに、おいしく楽しみながら栄養をたくさん摂りたいですね。
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