{“author_signature”:[“Hint-Pot編集部”,”和漢 歩実”],”excerpt”:”和食は「器も料理のうち」といわれています。フタ付きの美しいお椀でお吸い物などが提供された際、フタが開かずに困った経験はありませんか? また、取ったフタをどのように扱えば良いのか、置き場所や戻し方に迷ってしまうこともあるかもしれません。お椀にまつわるマナーについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。”,”contents”:[{“acf_fc_layout”:”paragraph”,”ad”:[],”title”:””,”text”:”
和食は「器も料理のうち」といわれています。フタ付きの美しいお椀でお吸い物などが提供された際、フタが開かずに困った経験はありませんか? また、取ったフタをどのように扱えば良いのか、置き場所や戻し方に迷ってしまうこともあるかもしれません。お椀にまつわるマナーについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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お吸い物などのお椀のフタがくっついて開かないときは、無理にフタを引っ張り上げようとしないでください。利き手でフタを持ったら、利き手以外で椀のフチを握ります。親指を手前に、ほかの指を向こう側に添えて椀のフチに少し力を加えると、椀の中に空気が入って、フタが開きやすくなります。
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フタを開ける際は、勢い良く持ち上げないでください。フタを持っている利き手の手首をひねるようにして、お椀の上でフタを斜めにして傾けましょう。そうすると、フタの内側に水滴がついていたら、椀の中に落ちます。テーブルを濡らすことなく、スマートにフタを取ることができるでしょう。
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お吸い物などの汁物に限らず、椀もののフタは、取ったら逆さにして内側を上にしてテーブルに置きましょう。置き場所は、右側に置かれているお椀のフタは右側、左側に置かれているときは左側です。
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フタは内側を下にして置いたり、お椀に立てかけたりしないでください。
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お椀にフタがある理由は、料理を保温したり、ホコリから守ったりするためといわれています。また、料理をおいしく提供するための心遣いとして生まれた器ともいわれ、視覚や嗅覚でも味わうことが意図されています。
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そのため、フタを取ったらすぐに食べ始めるのではなく、フタを開けたからこそ引き立つ香りや具材の見た目も楽しみ、ひと呼吸置いてから食べるのがスマートです。
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また、お椀でアサリやシジミの汁物が出た場合、食べたあとの殻をフタに出すのは見た目が良くなく、フタを傷つける可能性もあります。貝殻は外に出さず、お椀の中に入れたままにしておくのがマナーです。
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食べ終わったら、フタは出されたときの状態でお椀に戻します。お店の人への「食べ終わった」という合図のために、お椀のフタを逆さに戻したり、少しずらしてフタを置いたりする人もいるかもしれませんが、その必要はありません。元の状態に戻しましょう。
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お椀のフタは「置くときは逆さに、戻すときは元通りに」ということを心がけておくと良いでしょう。和食の器は料理の一部。傷つけてしまわないように扱いましょう。
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和食は、お椀のフタひとつにも奥深さがあるなど、配膳から箸の使い方、食べる順番までさまざまなマナーが存在します。とはいえ、あまりにも“正解”を気にしていると、せっかくの食事が味気ないものになってしまうことも。
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マナーとは相手への気遣い。食事の際は、周囲の人が不快にならないようにするための心配りという点を押えて、使われている漆器にも心を持って優しく接し、おいしく食べましょう。
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